気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
「すまない、つらいことを思い出させてしまった」
「ううん。あなたの話を聞けてよかった」
長らくひとつの水槽に陣取ってしまったため、志信さんの手を引いて次の水槽へ向かう。
「ご両親はあなたを異端だって言うかもしれないけど、私はそう思わないよ。人を救う仕事に就くのは立派なことだと思う。でも志信さんだって、明日を生きるための楽しみをつくる仕事をしているでしょ? 〝生きるための仕事〟として行きつく先は一緒じゃないのかな」
「いい考え方だ。俺のおかげで救われた人がいればいいんだが」
「私がいるよ。高校生だったあの時、ここで救われた」
「ああ……。そうか、そうだったな」
私はここで、円香の友情に救われた。
この場所じゃなかったとしても、きっと彼女は私に欲しい言葉をくれただろう。
でも、私が前を向くきっかけをもらった場所は、志信さんの手掛けたこの水族館だ。
「ううん。あなたの話を聞けてよかった」
長らくひとつの水槽に陣取ってしまったため、志信さんの手を引いて次の水槽へ向かう。
「ご両親はあなたを異端だって言うかもしれないけど、私はそう思わないよ。人を救う仕事に就くのは立派なことだと思う。でも志信さんだって、明日を生きるための楽しみをつくる仕事をしているでしょ? 〝生きるための仕事〟として行きつく先は一緒じゃないのかな」
「いい考え方だ。俺のおかげで救われた人がいればいいんだが」
「私がいるよ。高校生だったあの時、ここで救われた」
「ああ……。そうか、そうだったな」
私はここで、円香の友情に救われた。
この場所じゃなかったとしても、きっと彼女は私に欲しい言葉をくれただろう。
でも、私が前を向くきっかけをもらった場所は、志信さんの手掛けたこの水族館だ。