気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
 甘いデザートが強がっていた優陽の心を溶かしてくれたのだろうか。

 彼女が隠そうとしていた弱く脆い部分が、ようやく見えてくる。

「ひとりで生きていけるように頑張ってきたんだな」

「……う、ん」

 流れるように話していた優陽の声が不自然に途切れた。

 その声が一瞬震えたように聞こえたが、指摘はしない。

「誰かを頼っちゃだめだと思ってたから……円香と志信さんに頼っていいって言ってもらえて、本当に……本当に、うれしい」

 優陽が顔を隠すようにうつむいてしまう。

 今すぐ抱きしめたい衝動に駆られるも、ギリギリのところで堪えた。

「でも、なんでかな。友だちに言われるのと、志信さんに言われるのは違う気がする」

「そうなのか?」

 どういう意味かという疑問を込めて返すと、優陽は顔を上げて微笑んだ。

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