初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋
母親が間に入ってくれるだけで全然違うし、父親も意外とすんなりと受け入れてくれてよかった。
芹くんだけは、私たちが帰る間際も『本当に恭二でいいのか?後悔しないのか?琴葉にはまだ結婚は早いのに……』なんて言っていた。
そもそも、すぐに結婚という話ではなかったのに芹くんの中では結婚の挨拶になっていたみたいだ。
しかも、今日は唯一味方になってくれるであろう柊くんが不在だったこともあり、芹くんは『柊がいないから戦力が足りなかった』とボヤく始末。
最終的に母親に宥められておとなしくなったけど。
そういえば、実家を出る前にスマホを確認したら柊くんからメッセージが届いていた。
【琴葉が本当にその人のことが好きなら、反対されても気持ちを押し通しなよ。俺は琴葉の味方だから】
送られてきた時間を見たら、私が実家に着いた頃だった。
まだ相手を聞かされてなかったんだろうけど、柊くんは好意的なメッセージを送ってくれていた。
きっと、恭二くんだと知っても柊くんは認めてくれそうだ。
「そういえば、おばさんがうちの母親に速攻連絡するって言ってたから次は久住家から呼び出しを食らうかも」
「あ、お母さん言ってたね。このあと若菜ちゃんに連絡しなきゃって」
若菜ちゃんというのは、恭二くんのお母さんのことだ。
私と恭二くんの母親はホテルで開かれたホームパーティーで知り合った。