初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋
話をしていたら、お互いの息子が友人同士ということに気づいて意気投合したらしい。
「うちのお母さんと恭二くんママは仲がよかったよね。よく二人で旅行に行ってなかったっけ?」
「そんなこともあったな。俺の母さんの方が年上だけど気が合うんだろう」
母親たちは京都や北海道などあちこち行っては、お土産を大量に買ってきていた記憶がある。
私には、必ずご当地のぬいぐるみキーホルダーを買ってくれていた。
キーホルダーが増えすぎて、父親が専用の収納棚を手作りしてくれた。
父親は趣味がDIYというだけあり、器用でお店で売っていてもおかしくないぐらいの出来だった。
「そういえば、俺は両親に将来結婚を見据えて付き合っている人がいるとしか話していないんだ。だから、おばさんがうちの母さんに俺と琴葉と付き合っていると伝えたら父親には筒抜けだ。もしかしたら、会社で親父から琴葉に接触があるかもしれない」
恭二くんの話を聞き「えっ」と驚きの声が出た。
「親父から付き合っている人はいないのか、いないなら見合いでもしてみないか、結婚はどう考えているんだとずっと言われ続けていたんだ。それが煩わしいしあまりにもしつこいから、俺から結婚相手を決めるまで何もしないでくれって全部拒否していたんだ。そんな俺が付き合っている人がいると話したら大喜びしていて、しかもその相手が琴葉だと知ったら速攻で行動に移しそうなんだよな」
恭二くんがため息をついている。