初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋

さて、これからどうしよう。
怪我の消毒もしたいし、ストッキングが破れている状態で会社に行くことは出来ないので、一度家に帰ることにした。
バッグからスマホを取り出し、相手を呼び出す。

『もしもし、どうしたの?』
「おはよう、望。忙しい時間にごめんね。実はさ、駅の階段で足を踏み外して怪我しちゃって」
『は?嘘、大丈夫?怪我ってどの程度?今どこにいるの?』

スマホの向こうから矢継ぎ早に質問が飛んでくる。
 
「今は会社の最寄り駅にいるよ。怪我は大したことはないんだけど、足とか擦り剥いでストッキングが破れた状態なんだよね。だから、一度家に帰ってから出勤しようと思うの」
『もう、何やってんの。心配させないでよ。他に怪我してない?』
「ちょっと手首が痛いかな」
『ねぇ、半休にして病院で診てもらってから会社に来た方がいいんじゃない?万が一ってことがあったら怖いし。部長には私から言っておくから』

部長といえば、恭二くんだ。
いきなり望に私が怪我をしたなんて聞かされたら驚くだろうな。

「分かった。じゃあ、伝えといてもらえる?」
『了解。またどうなったか教えてね』
「うん。じゃあ、よろしく」

電話を切ると、恭二くんにメッセージを送ることにした。
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