初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋

リビングのドアが開き、上半身裸の恭二くんが入ってきた。
最初は目のやり場に困っていたけど、これが毎日続くと少しは慣れてくる。
ドキドキするのは変わらないけど。

「恭二くんこれを着て」
「ありがとう」

こんな風に上半身裸の恭二くんに私がルームウェアを渡すというのが日課になってしまっている。
放っておいたらいつまでたっても着てくれないからだ。

「最近、琴葉の料理が美味くてつい食べ過ぎてしまうんだよな」
「量を減らした方がいい?」
「いや、今のままでいいよ。ちゃんと栄養とか考えて料理してくれるから助かっている。一緒に住む前は適当に済ませていたからね」
「それならよかった」

成人男性がどのぐらい食べるかなんてわからないから、多めに料理を作るようにしていた。
どうせ余ったらお弁当に入れればいいだけだし。
同棲してからもお弁当作りは継続中だ。
新たにタッパーを買って、作り置きを冷凍している。

「でも、このまま何もしなかったら太りそうだからジムに行こうかなと思ってるんだ」
「そうなの?」
「ああ、海外事業部の穂積が通っているジムに一度、体験で行ってみる予定」

そういえば、望もジムに行きだしたよなと思いながらまだ上半身裸の恭二くんを見る。
長身でほどよく引き締まった均衡のとれた身体つき、世間でいう細マッチョだ。
じっと見ていると変な気分になり、視線を逸らした。
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