初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋

クリスマスを一週間後に控え、街並みはキラキラと光り輝くイルミネーションで彩られている。
ホテルの大きなロータリーに車が止まり、延原さんが運転席から振り向いた。

「琴葉さん、着きましたよ。道が混んでなかったので予定よりだいぶ早く着いたんですけど、大丈夫ですか?」
「はい。ロビーで待つので大丈夫です。ありがとうございました」

お礼を言ってホテルのメインロビーに足を踏み入れると、大きなクリスマスツリーが飾られているのが目に飛び込んできた。

もうすぐクリスマス。
恭二くんに何かプレゼントをあげたいけど、欲しいものが分からない。

前にそれとなく聞けば『琴葉がいてくれたら他に何もいらないよ』なんて笑顔で言うだけ。
三十代男性がもらって喜ぶものをネットで調べると、マフラーとか財布が王道だと書いていた。
恭二くんがマフラーをしているところを見たことがないので、それもいいかなと考えている。

そんなことより、今日はこのホテルのレストランで恭二くんと食事をすることになっていた。

ドレスコードがあるお店らしく、『サロンを予約しているからしっかりお洒落してきて』と言われ、恭二くんが延原さんに送迎を頼んでくれた。
指定のサロンで綺麗にメイクを施され、ハニーブラウンの髪の毛は両サイドを編み込みしてアップスタイルにアレンジしてもらっている。
< 172 / 180 >

この作品をシェア

pagetop