叶わない恋の秘めごと~堅物上司の好きな人~
何? え? まさか清家さん、変なこと考えてる? 彼の心理が読めないまま、ただただ目を丸くしていると、ふと背後に気配が増えたのを感じた。
それと同時に、低い声が響く。
「おい、何やってんだよ」
いつの間にか近づいてきた新堂さんが、清家さんの肩を掴み私から遠ざけたのだ。
「倉田をあんまりからかうな」
「なんで?」
「なんででもだよ」
押し問答する二人の下で、おろおろとしてしまう。しかも新堂さん、ちょっと不機嫌そう。
「俺はただ松浦さんと連絡とるのが気まずいだろうなーと思って親切心で言っただけだよ?」
「だからって、そんなに近づく必要はないだろ」
「何お前? もしかして妬いてる?」
ニヤニヤしながら、冷静沈着な新堂さんにからかうような口調で言う。こんな風に彼に接することができるのは清家さんだけだ。
「だいたい乙葉ちゃんはうちの癒し系マスコットなんだからさ。俺が可愛がったって問題ないだろ? それとも、それ以上の感情があるの?」