執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
唖然としつつも、言われた通り署名する。真っ白な婚姻届にまず美都が、次いで哉明が記入した。
「あとは証人欄だけだな」
「だけって、なにを言ってるんですか。これから哉明さんのご両親にご挨拶して承諾をいただいて、両家の顔合わせをして……って、やらなければならないことはたくさんあるんですから」
今にも婚姻届を提出しそうな哉明を慌てて制止する。
「勝手に出したりしないでくださいね? 私も一緒に提出しに行きますから」
「わかったわかった」
こういう曖昧な返事をするときの哉明は要注意だ。
じっと睨みつけると今度こそ「勝手に出さないって約束するから安心しろ」と嘆息し、美都の隣に座り直した。
「……本当は少し、焦ってた。このまま美都が俺に見向きもしないんじゃないかって」
あまりにもらしくない弱音を吐露し始めたので、美都は驚いて覗き込む。
「私の顔色が読めるんじゃなかったんですか」
「俺はただ観察しているだけだ。表情、仕草、視線の位置から、今考えていることを」
哉明は察する力に長けているだけ。相手の心の奥底を、なんでもかんでも読めるわけじゃない。
「あとは証人欄だけだな」
「だけって、なにを言ってるんですか。これから哉明さんのご両親にご挨拶して承諾をいただいて、両家の顔合わせをして……って、やらなければならないことはたくさんあるんですから」
今にも婚姻届を提出しそうな哉明を慌てて制止する。
「勝手に出したりしないでくださいね? 私も一緒に提出しに行きますから」
「わかったわかった」
こういう曖昧な返事をするときの哉明は要注意だ。
じっと睨みつけると今度こそ「勝手に出さないって約束するから安心しろ」と嘆息し、美都の隣に座り直した。
「……本当は少し、焦ってた。このまま美都が俺に見向きもしないんじゃないかって」
あまりにもらしくない弱音を吐露し始めたので、美都は驚いて覗き込む。
「私の顔色が読めるんじゃなかったんですか」
「俺はただ観察しているだけだ。表情、仕草、視線の位置から、今考えていることを」
哉明は察する力に長けているだけ。相手の心の奥底を、なんでもかんでも読めるわけじゃない。