執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
「愛されてるかなんて、わかるわけないだろ」

「それを言うなら私だって。愛とか恋とかそういうのはよくわかりませんし――」

うつむきながら応えると、不意に哉明が美都の手を握った。

「本当に、わからないのか?」

突然低い声で尋ねられ、ハッとする。見上げると、そこにあったのは鋭い眼差し。

指を絡めたまま強く引き寄せられ、勢いあまって彼の胸に手をついた。

「きゃっ」

背中に腕を回され、哉明の胸もとに収まる。

優しく、けれど力強くホールドされていて身動きが取れない。

「俺を男として好きか嫌いか、それくらいならわかってるはずじゃないのか?」

顔を近づけて耳もとで、吐息を混ぜ込みながら囁きかけてくる。

鼓膜を甘い声で撫でられ、途端に呼吸がしづらくなった。

今、自分を抱きすくめている彼はいつもの飄々とした彼ではない、そう気づき心臓が忙しなく動き出す。

「哉明、さん……?」

「言っただろ。嫌がられてないのはわかる」

そう言って美都の顎を持ち上げると、ゆっくりと顔を近づけてきた。

(嫌……では、ない……)

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