執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
そして、今は杏樹が実母の代わりに過保護なくらいの愛を注いでくれている。

「……私も、今度実家に帰ったら感謝を伝えたいと思います」

「ええ。それがいいですよ」

大須賀は自身のエコバッグからコンビニのおにぎりとサラダを出しながら苦笑する。

「最低限の家事はできるんですが、料理まではなかなか手が回らなくて。コンビニとかお惣菜とか、楽なものがたくさんあるでしょう? ついついそっちに手が伸びちゃって」

「仕事もありますし、仕方がないと思います。私は料理……というか、家事が趣味のようなところがありますので」

昔からみんなが飲み会だカラオケだと湧いている中、美都は家に帰り粛々と家事をこなしていた。それが心地よかったのだ。

自分が少々特殊であることを、美都は自覚している。

「料理が趣味は聞いたことがあるけれど、家事が趣味はないなあ」

「そうですよね」

「でも素敵な趣味ですね。彼氏さんにも喜んでもらえるでしょう?」

尋ねられ、箸が止まる。

哉明は手料理をおいしいと言って食べてくれる。アイロンがけをする姿を褒めてもらったこともあった。

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