唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 体内を流れる血が沸騰するような。

 脳が溶けきってしまうような。

 乱れた呼吸のまま、心停止してしまうような。

 立っていられないほどの快感の波に襲われて、もういいかなって身をゆだねたくなって……



 ひゃっ!
 
 唯都様との時間を思い出したら、体がほてってきちゃった。



 体も足も縛られている。

 手を額に当てて体温確認なんてできないけれど……



 脈がやけに速い。

 呼吸が苦しい。

 高熱に浮かされているみたい。

 吐いても吐いても、うまく空気が取り込めない。

 心臓がどんどん荒ぶっていくのがわかる。



 この異変を鎮めなきゃ。

 ゆっくりと深呼吸を繰り返して。



 「なんだ、この甘い匂いは」

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