唯都くんは『運命の番』を溺愛したい



 その車の運転席の窓が下りていく。

 そこから幼い顔がひょこり。



 「唯くんより僕の方がすごいでしょ。すごいって認めて。ドリフト決めたの、僕だよ僕」



 ハンドルを握る男の子が、小鳥のような可愛い声を張り上げて。

 外にいる二人の仲間が、彼に反応。



 「車、倒れそうだったじゃねーか。体、グワッてなってブワッてなって。舌噛むかと思ったわ、マジで」


 「免許取りたてでこのドライビングテクは、大したものですよ。帰ったらパンケーキを焼いてあげますね」


 「アイスも乗せてよ。バニラとチョコだよ。あっ、いちごも」

 
 「フフフ、ヒトリは欲張りさんですね。さすがうちの可愛い担当。いつも癒しをどうも」


 「はぁ、そうやってヒトリばっか甘やかしてんじゃねぞ」



 耳なじみのワチャワチャボイスが届き、私の瞳はワンボックスカーにくぎ付け状態。



 あの3人って……

< 302 / 369 >

この作品をシェア

pagetop