剛腕SATな旦那様は身ごもり妻を猛愛で甘やかす~利害一致婚のはずですが~

 真綾はガラムマサラ、コリアンダー、クミン、カレーパウダーをそれぞれ匙ですくってボウルに入れた。
 辛みのもととなるカイエンペッパーを気持ち大目に入れたら、全体が均一になるように混ぜる。
 次にみじん切りのニンニクと乾燥バジルをきつね色になるまで炒めたら、スパイスを加え焦がさないように炒める。

「うわあっ! いい匂いだな!」

 鳴海がいい反応をしてくれる。

「五分ほど炒めたら、刻んだ玉ねぎも入れます。馴染んできたら水と他の調味料も入れて、煮えてきたら鶏肉を加えます。灰汁を取りながらさらに十分ぐらい煮こんで、最後に野菜をいれたら完成です」
「へえ。意外と簡単?」
「そうですね。焦がさないように注意すれば、太陽さんも作れると思います」

 スパイスの調合が難しいのであれば、市販のルーを使ってもいい。炒めて煮込むだけの工程なので失敗も少ない。

「うーん。そう言われると俺もスープカレー作りに挑戦したくなってきたな。よし、次の土曜は俺が作るよ」
「え?」

 鳴海が料理するところがあまり想像できない。てっきり彼は食べる専門だと思っていた。

「そんなに驚く? 大学生のときはひとり暮らしもしてたし、掃除も料理も人並みにできるよ」
「そうなんですか」
「家事もちゃんと分担制にしよう。真綾ちゃんも働いているしね。まあ、料理に関しては敵わないだろうけど、そこそこ期待しててよ」

 鳴海はそう言うと、スマホでレシピサイトを検索し始める。

(意外だな)

 次から次へとあきらかになる鳴海の新しい一面に、真綾はどんどん引き込まれていった。

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