面社長のお見合い8連敗~庇護欲強めの恋愛初心者でした~
 そこに入ってきたのは熊崎社長だった。

 突然の登場に私は驚いて背筋がピンとなる。

「お疲れ様」

「お疲れ様です」

「明かりがついていたから、まだ残っているのかと思って様子を見に来た」

 声が低くていい方がぶっきらぼうなので、まるで咎められているような気持ちになる。

「申し訳ありません」

 私が謝ると部屋に変な空気が流れた。

 何だろうと思って社長の顔を見るが、感情を読み取ることができない。

 残業代もかさむし、もっと効率よくやらなければいけないとまた反省する。

「怒ってはいないんだ。だから謝る必要はない」

 てっきり怒っているのかと思っていた。

「いつも遅くまで残ってくれて頑張っているのは知っている。ありがとう」

「い、いえ……」

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