堅物弁護士が占い好きな私に恋を教えてくれました
「ゴージャスな車ですね。色が素敵です」

 少しクリームがかった色味の白だから、落ち着いていて上品だ。

「ダイヤモンドホワイトっていう色なんだけど、俺も気に入ってる」

 この色を選ぶなんてセンスがいい。しかし先生は車が好きなんだろうか。というか、趣味とかあるのかな?
 考えてみるとプライベートについてはなにも知らない。
 なのにキス以上の行為をしてしまったんだなと思い出したら、急に恥ずかしくなってきた。

「なんだか……緊張します」
「それは、この車だから? それとも俺と密室でふたりになるから?」
「せ、先生ってそんなに意地悪でしたっけ」

 あわてて言い返すと、肩を揺らせながら彼がアハハと笑った。
 その笑顔がまぶしくて、綺麗で、つい見惚れてしまう。

「どうぞ」

 彼が助手席のドアを開けて乗車のエスコートをしてくれた。
 高身長で顔もスタイルもいい先生がこういう行動をすると、まるで王子様みたいだ。
 胸をキュンとさせつつ、私はそれに甘えて今だけのお姫様気分を味わってみる。
 本革のシートに身体を預けると座り心地も抜群で、車内はラグジュアリーな空間が広がっていた。
 長い腕でハンドルを握る姿もうっとりするほどカッコいい。こんなに素敵な人と一夜を共にしたなんて、やっぱり夢だったのではないかと思ってしまう。
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