彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません

 カタンッ

 突然、隣の席にトレーが置かれた。

 「ここ、いいすか?」

 驚いて顔を上げると、しげぴーが立っていた。

 その視線は、真っ直ぐ瀬名先生を捉えながら、椅子を引いて私の隣に腰を下ろした。

 「残念、いいところだったのに」

 先生も笑ってしげぴーを見返す。

 なんだろう。気まずい空気が流れている。

 この間、二人は私のことで話していたんだっけ。

 最後まで聞かずにその場を離れてしまったけど、あのあとどうなったんだろう。

 しげぴーは色々知ってて、私のために言ってくれていたんだよね。本当に友達思いだなと思う。

 「吉岡、今日飲みに行かね?」

 突然の誘いに、思わず目を瞬いた。

 「え?」

 「たまにはいいだろ。最近忙しかったし」

 何気ない口調だけど、私の方を見ている目は真剣だった。

 ……ちょうど、気持ちを整理したいと思っていた。しげぴーも私と瀬名先生の過去を知っているみたいだし、現状を相談してみてもいいかもしれない。

 「……うん、そうだね」

 そう答えかけた、その時。
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