彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません

 でも――

 やっぱり、会いたい。

 画面を見つめたまま、数秒だけ迷ってから、『はい』と返した。

 すぐに返信が来る。

 『五分くらいで着く』

 その一文で、一気に現実味が増す。

 駅のロータリーに移動した私はスマホを握ったまま顔を上げ、行き交う人の流れをぼんやりと目で追っていた。

 前髪に触れていた手をふと止める。

 ――何してるんだろう、私。

 無意識に身なりを整えていた自分を小さく自嘲して息を吐いた、そのとき。

 ロータリーの端に、一台の白いSUVが静かに停まった。

 ゆっくりと窓が下がり、運転席からこちらを見る視線とぶつかる。
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