彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません

 「はい、お待たせ。食べようか」

 ダイニングテーブルに向かい合って座る。

 「いただきます」

 「召し上がれ」

 パスタを口に運ぶ。

 「ん、美味しいです」

 思わず目を見開く。

 「ハハっ、よかった」

 嬉しそうに笑う先生を見て、また胸がきゅんと鳴った。

 ああ、どうしよう。

 こんなに幸せでいいのかな。

 これから起こることに、期待と不安が入り混じる。

 それでも、目の前のパスタに、ただ素直に頬が緩んだ。


 「先に風呂入っておいで」

 そう促されて、買ってきたお泊まりセットを手に浴室へ向かう。

 先生は来ないとわかっていても、ここで裸になることが妙に恥ずかしくて、落ち着かないままシャワーを浴びた。
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