彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません
また欲しくなる
「ひより、おしげおつかれー。ゆっくり休みなよー!」
「ありがとう、恵理ちゃん。あとよろしくね」
「おつー」
夜勤明け。恵理ちゃんに見送られ、同じく夜勤だったしげぴーと病棟を後にする。この病棟の夜勤は4人体制で、一緒だったあと二人は少し先に帰ってしまった。
今回の夜勤は急変があって、ICUに送ったり、患者さんの転倒があって検査をしたりとなかなかハードだった。
「あー疲れたな」
「今日はすごかったね、久しぶりに。でも、瀬名先生が当直でほんと助かったね」
「んーまぁ……そうだな」
素直に認めたくないのか、あまり煮え切らない返事のしげぴー。
それでも認めざるを得ないくらい、今回の夜勤では瀬名先生に助けられた。
しげぴーの受け持っていた部屋の患者さんが、急に頭痛を訴えて嘔吐したのだ。そのあと容体が急変して、当直だった瀬名先生が駆けつけてくれた。
先生は私たちがバタバタしている中でも、落ち着いて的確に指示を出してくれた。
結局患者さんは脳出血疑いでICUに送ることになったのだ。
「飯でも食って帰る?」
エレベーターで1階についた私たちは、職員用玄関へ向かって歩く。
「んー、今日はやめとこうかな」
「そっか。俺はカロリー摂取したい気分。朝食べれなかったし、腹減ったー」
「ふふ、忙しかったもんね。たくさん食べて、いっぱい寝てくださいな」
「おう、そうするわ。じゃあな」
「うん、おつかれ。またね」
そう言って、私たちは玄関を出ると別れた。