社長とは恋愛しません!
「あの時は面白かったな。」

その時、花音ちゃんに爽やかな風が吹いた。

「私、柚季の事なら、何でも知っているつもりでいた。」

「……幼馴染みだもんね。」

「でも、景子ちゃんの事は、知らなかった。」

花音ちゃんは、私を切なそうに見た。

「でも、今日ここに来て、なぜ柚季が景子ちゃんを選んだのか、分かった気がする。」

「それは、どうも。」


思えば、小さい時に、結婚の約束したんだものね。

幼い頃とは言え、ピュアな気持ちで、誓ったんだよ。

可愛いなぁ。

そして、切ないなぁ。

子供の頃の話だと言い切った柚季君に、それを今でも貫き通している花音ちゃん。

二人はどこで、すれ違ったんだろう。


「景子さん。」

柚季君の声がして振り返ったら、後ろに柚季君が立っていた。

「柚季君!どうしてここに?」

「自分の車で、付いて来た。ははは。」

じゃあ、今まで後ろから私達を見ていたって言うの?

性格悪いよ、柚季君。

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