キミの隣は特別席

午後になり、昼飯を食って体育館に向かった。

「あっ、春沢くん!!」

佐原が走ってきた。



「佐原も出るんだ。」

「予選にいたんですけど?」

「そうだったな。」

佐原はドレスの格好から制服に着替えている。髪型も多少変えている。





「マナちゃんも見に来てるよ?」

「ふ〜ん…」

「好きじゃないの?マナちゃんのこと。」

佐原までそういうこと言うんだな…

「さぁーな…」

「でも、旅行の時も今さっきも嫉妬してたでしょ?」

「はぁ?ち、違うし!!」

「その焦り方怪しい…もっと素直に心に聞いてみたら?」

ニコッと笑って先に行ってしまった。


素直にか…







「春沢!速く!」

コンテストの役員の人に呼ばれたので足を速めた。




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