月とスッポン 一生に一度と言わず
「誰かに捧げる祭りでもやっている方は祭りが出来ればそれでいい的な?なんか難しい話になってきましたね」
「そう難しい話ではありませんよ。クリスマスもハロウィンも元々はケルト文化からです。クリスマスは冬至、ハロウィンは収穫祭だったと記憶しています」
そうだったのか。確かに本来の目的など楽しめればなんだっていい。
「根付いてるケルト文化をなくすんじゃなくて、上書きをしてその地を支配するのに利用するって事?怖っ」
「昔の話ではありません。会社など買収や合併など行われた際反感を買わない程度に相手の行事や習慣など取り入れたりしますので、大きい小さいの違いはあれどやっている事は同じです」
ふっと大河が苦笑いをする。
自虐的に笑う大河の顔を見ると私まで苦しくなる。
「まっ、そういう説もあるって事でしょ」
無理に口角を上げ、あえてトーンを上げる。
大河の背中を軽く叩けば「えぇ」と返事が返って来る。
「もしかしたら、渡るに困っていた神官たちのために、“橋として使ってください”って、相手から言われた可能性だってあるって事じゃないですか」
「確かに。その可能性もありますね」
「真相解明は専門家に任せて、私たちは気ままに伊勢を楽しみましょう」
「そう難しい話ではありませんよ。クリスマスもハロウィンも元々はケルト文化からです。クリスマスは冬至、ハロウィンは収穫祭だったと記憶しています」
そうだったのか。確かに本来の目的など楽しめればなんだっていい。
「根付いてるケルト文化をなくすんじゃなくて、上書きをしてその地を支配するのに利用するって事?怖っ」
「昔の話ではありません。会社など買収や合併など行われた際反感を買わない程度に相手の行事や習慣など取り入れたりしますので、大きい小さいの違いはあれどやっている事は同じです」
ふっと大河が苦笑いをする。
自虐的に笑う大河の顔を見ると私まで苦しくなる。
「まっ、そういう説もあるって事でしょ」
無理に口角を上げ、あえてトーンを上げる。
大河の背中を軽く叩けば「えぇ」と返事が返って来る。
「もしかしたら、渡るに困っていた神官たちのために、“橋として使ってください”って、相手から言われた可能性だってあるって事じゃないですか」
「確かに。その可能性もありますね」
「真相解明は専門家に任せて、私たちは気ままに伊勢を楽しみましょう」