月とスッポン  一生に一度と言わず
なにが羨ましいのか?
蛇か?慶太郎か?
海を独り占め出来るから?

大の親友だが、海には海の幸せでいて欲しいとは思うが、幸せにしたいとは思わない。

「蛇を愛でたいとは思いますが、それが慶太郎だと思うと鳥肌が立つほど嫌ですけど?」

これで通じただろうか?
眉間に皺を寄せた状態で固まっているという事は通じていないのかも?

「確かに縁起物の蛇はめでたいですが、愛でたいとは」

上手い事を言ったとドヤ顔はしないで欲しい。
親父ギャグに慣れきった私には、入門編としか感じない。

ので、聞き流そう。

「今度『izoo』まで愛でに行こうかなぁ」

ニシキヘビを首に巻いたイメージでポーズを取ってみる。

「伊豆に行くのですか!」
「伊豆にある爬虫類に特化した『izoo』と言う動物園があるんですよ。たくさんの爬虫類と触れ合えるらしいです。いいですよね」

エアで蛇を撫でる。

「蛇には会いに行くのですね。蛇に触りたいのですか?」

なぜガッカリしている。

「触りたいですね」
「その姿から考えるにニシキヘビですよね。3メートル程あり、茜を一飲みされてしまうかもしれない生き物なんですよ」

「野生にいたらそうかもしれませんけど、飼育された蛇なら問題ないんじゃないですか?」

< 26 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop