月とスッポン  一生に一度と言わず
「で、なんで海兄と茜が一緒にいんの?てか、彩華さん結婚したの?」
「まぁ、そうなるわな。それがいっぱいあってな」
「ルドルフか」
「誰だよ」

「まぁいいや。この後の予定は?」
「おかげ横丁を散策しながら、お昼食べて、猿田彦神社へ行って帰る」

私の顔を見る。私が頷けば、翔空も頷く。

それだけで何を言いたいかがわかる。

「よし。美味しいところに連れてってやる」

茜の肩に腕を乗せて自慢気にいうだけで、どこへいくかがわかった。

茜の同伴者はそれでいいのだろうか?

と見てみれば、しょうがないですねと微笑んでいる。

彼の目にも2人の関係性がわかったようで、先程までの翔空への敵意はすでになかった。

私の視線に気づいたのか、翔空が

「山田 翔空って言います。海の兄貴は俺の兄貴って事で。話を聞かせてください」

と遅くなった挨拶をする。
私も合わせて頭を下げれば

「大森 大河です。こちらこそ、ご一緒させてください」

と丁寧に挨拶を頂く。
この男、只者じゃない。私の周りには存在しない人種だ。
そう私の本能がいう。

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