「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
「離婚するまでにかなり時間をかけて悩んで、それでこれが一番いいと決心したことを、後悔したら覆すことになるから」
思いつめた顔をしながら沈んだ声で語る父を複雑な心境で眺める。
「男にはプライドがあるんだ。自分が決めた選択に自信を持ちたい」
まったく共感できなくて、緑茶をすすって困惑する気持ちをお腹に押し戻した。
「でもずっと、聡子と美月と一緒にいたいという気持ちはあって、最近はそれしか考えられなくなって、仕事が手につかなくなった。もう一度家族としてやり直したい。今度こそ、家族を守るから」
衝撃発言に動転して、口に含んでいた緑茶が喉の変なところに入ってむせた。げほげほと咳をする私に構わず、父と母は揃って険しい表情をたたえている。
立ち上がって鼻をティッシュでかみ、キッチンでグラスに水を入れながら話の口火を切った。
「私はもう家を出ているし、巧さんと結婚したし、正直そこまで環境の変化はないかな。お父さんのことは離れていても家族と思っていたから、そこも変わらない」
お父さんがずっと思いつめているなんて想像もしていなかった。ひとりになったことで難しい案件を引き受けられるようになったはずだし、仕事を楽しんでいるとばかり。私がそんなふうに割り切った考えになるくらい、父は長い時間をかけて着地点を決めたはず。
ふたりの湯呑は空になっている。急須に新しい緑茶の葉を入れて、電気ポットからお湯を注いだ。
思いつめた顔をしながら沈んだ声で語る父を複雑な心境で眺める。
「男にはプライドがあるんだ。自分が決めた選択に自信を持ちたい」
まったく共感できなくて、緑茶をすすって困惑する気持ちをお腹に押し戻した。
「でもずっと、聡子と美月と一緒にいたいという気持ちはあって、最近はそれしか考えられなくなって、仕事が手につかなくなった。もう一度家族としてやり直したい。今度こそ、家族を守るから」
衝撃発言に動転して、口に含んでいた緑茶が喉の変なところに入ってむせた。げほげほと咳をする私に構わず、父と母は揃って険しい表情をたたえている。
立ち上がって鼻をティッシュでかみ、キッチンでグラスに水を入れながら話の口火を切った。
「私はもう家を出ているし、巧さんと結婚したし、正直そこまで環境の変化はないかな。お父さんのことは離れていても家族と思っていたから、そこも変わらない」
お父さんがずっと思いつめているなんて想像もしていなかった。ひとりになったことで難しい案件を引き受けられるようになったはずだし、仕事を楽しんでいるとばかり。私がそんなふうに割り切った考えになるくらい、父は長い時間をかけて着地点を決めたはず。
ふたりの湯呑は空になっている。急須に新しい緑茶の葉を入れて、電気ポットからお湯を注いだ。