結婚したくない二人の話~完璧イケオジエリートは、実は独占欲強めなケダモノでした~

 挙式の直前、義母にお願いしてベールをおろしてもらった。
 自分のいる場所からゲストの様子はわからないけれど、義母が微笑みながら「皆さん、あなたの晴れ姿を楽しみにしてますよ」と言ってくれたので、少し緊張が解れた。

 扉が開く。ステンドグラスから差す光がとても綺麗。
 東梧さんが待っている場所まで、バージンロードは一人で歩く。
 新郎と二人で歩く案もあったけれど、私から「一人がいい」とお願いした。
 ちょっと変わっているかもしれないが、みんな快く承知してくれた。
 最前列には、両親と祖父母の写真を置いてもらっている。

(お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、私が転ばないように、見守っててね)

 新郎側の席で、槙木さんが号泣しているのが見える。やっぱりね、と笑いそうになった。
 新婦側にいる永遠子も泣いていて、それはちょっと予想外だった。気の強い彼女が泣いている姿に、釣られて私も泣いてしまいそう。



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