《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
レオヴァルトの『初めて』
「ななな、何言ってるの?! そんな、わけっ……この私があの《月夜の女神》?! 何を根拠にそんなこと……ありえないし……いやいやいや、ありえないありえないありえない……!」
ぶんぶん頭と両手を左右に振って大袈裟に何度も否定する。
明らかな動揺を披露するユフィリアに、レオヴァルトは「くくっ」と含み笑った。
「そうか? 私の予想はたいがい百発百中なのだが……違ったか」
「違うも違わないもっ、ち、違うんだからあっ!!」
── ユフィリアの事だから平然と否定するものと思っていたが。どう見てもバレバレなのに必死で隠そうとして……なんか可愛い。
「そもそもっ、な、なんでそう思ったの?! こここ、根拠を示してよ……!」
「……根拠?」