《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!

 レオヴァルトは冷徹な仮面の下に隠した己の腹黒さを知っている。
 「月夜の女神を目撃した」と打ち明ければ話は早いが、あからさまに動揺するユフィリアをもう少し見ていたくなった。

「ユフィリアが昼間の治癒を拒むのはグラシアを温存し、夜間『月夜の女神』として貧しき者たちを救うためだと私は睨んだ」

 ちらとユフィリアを見やれば、大きな瞳を鳩のようにまん丸く見開いている。文字通り豆鉄砲を喰らったようなその表情《かお》が滑稽に見えて。ぷ、と吹き出しそうになるのを必死で堪えた。

 ──否定しないところを見ると、やはり図星か。

 契約婚を持ちかけた際、ユフィリア本人に直接尋ねたものの、邪魔が入って答えを得られぬままだったのだ。

 ──しかしユフィリアの困り顔は……可愛すぎるだろう……!




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