《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
不敵な笑みを浮かべる眼前の美しい手慣れ男と、初心の自分が一糸纏わぬ姿で身体を重ねるところを想像すれば、避けようのない恥ずかしさと抵抗できない胸苦しさが襲ってくる。頬はすっかり紅潮して火を吹きそうだ。
──しかも奴は《エロ》や。下手に交わったりしたら、何されるかわからん〜!
「まって……一旦、落ち着くから……」
──もうっ、どうすれば良いの。《月夜の女神》は自分ですと、今ここでレオに打ち明けるべき……?
いや、言えない。
レイモンド卿から折檻されているところを救われたとはいえ、レオヴァルトがレイモンド卿の支配下にある事実に変わりは無いのだ。《月夜の女神》の正体を打ち明けてレイモンド卿に密告されでもしたら。
──貧民街の皆んなを救えなくなってしまう。でもこのまま否定し続けたら、私……レオと? いやいやいや、無い無い無い……!
ユフィリアが必死な葛藤を続けるなか、照れ隠しに手のひらで口元を覆ったレオヴァルトは嬉しそうに「ふふん」と鼻を鳴らす。
──赤くなったり青くなったり、一人でぶつぶつ呟いたり。可愛い婚約者《ユフィリア》は、どれだけ私をキュンキュンさせれば気が済むんだ……!