《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
虚空を睨め付け、ぎりりと奥歯を噛み締める。
苛立ちを抑えながら聖堂の廊下を歩いていると、正面から望まぬ顔が近づいてくる。
「あら、奇遇だこと」
耳障りな声は、数人の聖女を従えたイザベラだ。
「聞いたわよ。一人で魔獣三体を倒したのですって?」
この女とは一言も口をききたくないが、すれ違いついでに応えてやる。
「……私一人じゃない、チーム戦だ」
レオヴァルトは温度を感じさせない声で言う。
「もうひとりの黒騎士は及び腰で役に立たなかったのでしょう? ほとんどあなたの功績よ」
無視してそのまま通り過ぎようとすると、取り巻きの二人が「行かせない」とばかりに正面に立ちはだかった。