《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
「ユフィリアったら。今朝も寝坊して礼拝に顔を出さなかったのよ?」
「婚約者のレオヴァルト様が功績を上げている最中に、のうのうといびきをかいて寝てるなんて……信じられないわ!」
「ほんと。救いようが無いクズっぷりね」
「聖女として教会に貢献してるところなんか、ろくに見たことない」
取り巻きの聖女たちが口々にユフィリアを腐《くさ》すのを、レオヴァルトは半眼で聞いている。彼女らの悪態に続いたのはイザベラだ。
「ねぇ。いつまでユフィリアの婚約者を続けるおつもり? この婚約は馬鹿げている。あなたほどの男がただの穀潰《ユフィリア》しの夫におさまるなんて。考えただけでもゾッとしますわ。その魔力と実力は、筆頭聖女の夫にこそ相応しい。ねぇ、皆さんもそう思うでしょう?」
取り巻きの聖女たちは「そうよそうよ」と頷きながら同意する。
レオヴァルトは無言のまま歩《ほ》を進めようとしたが、聖女の一人がまた邪魔をする。
「待って。いくら実力者でも、その態度は中央大聖堂の筆頭聖女イザベラ様に対して失礼じゃなくて?」