《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
レイモンドの後ろ盾があるイザベラの夫になれば、ユフィリアと契約婚を結んでまで叶えようとしたレオの《望み》だって、すぐに叶うかも知れない。
あのレイモンド卿のこと、イザベラが頼めばどんな手を使ってもユフィリアとの契約婚を破棄させようとするだろう。
──契約破棄でどちらかが死ぬのなら、それはきっと、私だ……。
物陰に隠れながら、身の縮む想いでユフィリアはレオヴァルトの返答を待っていた。
ふはは、とレオヴァルトがさも楽しげに笑う。ふふっ、とイザベラも同時に笑みを漏らした。
それ以上は、もう見ていられなかった。
──レオはなぜ笑ったの?
イザベラと微笑みあっていたのは、なぜ……?
廊下を急いで引き返しながら、ユフィリアは心の中で問いかけた。同時に得体の知れない不安と寂しさに襲われていた。