《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
頬を膨らませて俯《うつむ》くユフィリア。
レオヴァルトは一瞬驚いたふうだったが、ふ、と眉根を下げて目元を緩めた。
「イザベラに嫉妬したのか?」
「ちがっ、嫉妬って、そんなの違うから……」
「あんな事で嫉妬するのか。ユフィリアは可愛いな」
ズクリ、と脳髄の底が唐突に痛んだ。
『ユフィリアは可愛いな。』
──まただ……!
これまで幾度となくレオヴァルトの声と重なって届いた、聞き覚えのある青年の《声》が頭の中に語りかけてくる。
──第二王子殿下……っ
けれどそれは、目の前にいる黒騎士とは異なる人物のはずで。
──レオの声に似てるのよ。
だから、レオの言葉と、重なるの……?
レオヴァルトの熱っぽい視線を感じて、ユフィリアは《現実》を知らされる。
今は第二王子の声について、とやかく考えている場合ではないのだ。