《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
翼の睫毛を伏せると、レオヴァルトは音のない深い息を吐いた。そして俯くユフィリアの頬に掛かった髪を指先でそっと耳に掛けてやる。
「罪深い男だな、こんなに一途で可愛い人を放っておいて。その男は今、どこにいるんだ?」
いつも通りの彼女なら、「一途で可愛い」なんて言えば「揶揄わないで!」と一蹴してくるはずだ。
俯いたままのユフィリアはユフィリアらしくない表情でいる。なんというか、とても儚げに見える。
「……わからない。けど私が《《ここにいることで》》、その人が、その……この世界のどこかでちゃんと生きててくれたらいいなって、思ってる」
ユフィリアの言っている事はいまいち意味がよくわからない。だがそんな祈りにも似た真摯な言葉を聞けば、今の自分の気持ちには矛盾しているものの、レオヴァルトとて何か力になってやれないかと思ってしまう。
「せめてその者の名を思い出せないのか? 隣国なら、私のツテを辿って探し出す事が叶うかもしれない」
レオヴァルトの問いかけに、ユフィリアはふるふると首を振る。
「覚えてない。でも、その人の名前をもし覚えていたとしても……私のようなクズ聖女にはとても手が届かないような、高貴で立派な人なの。会う事すら叶わないわ」
レオヴァルトが認めた《真の聖女》は、まるで茶化すように、けれどとても寂しそうに笑う。
「罪深い男だな、こんなに一途で可愛い人を放っておいて。その男は今、どこにいるんだ?」
いつも通りの彼女なら、「一途で可愛い」なんて言えば「揶揄わないで!」と一蹴してくるはずだ。
俯いたままのユフィリアはユフィリアらしくない表情でいる。なんというか、とても儚げに見える。
「……わからない。けど私が《《ここにいることで》》、その人が、その……この世界のどこかでちゃんと生きててくれたらいいなって、思ってる」
ユフィリアの言っている事はいまいち意味がよくわからない。だがそんな祈りにも似た真摯な言葉を聞けば、今の自分の気持ちには矛盾しているものの、レオヴァルトとて何か力になってやれないかと思ってしまう。
「せめてその者の名を思い出せないのか? 隣国なら、私のツテを辿って探し出す事が叶うかもしれない」
レオヴァルトの問いかけに、ユフィリアはふるふると首を振る。
「覚えてない。でも、その人の名前をもし覚えていたとしても……私のようなクズ聖女にはとても手が届かないような、高貴で立派な人なの。会う事すら叶わないわ」
レオヴァルトが認めた《真の聖女》は、まるで茶化すように、けれどとても寂しそうに笑う。