恋の微熱に溺れて…
「後でケーキも食べましょうね」

「そうだね。あとで食べようね」

「さて次は何を食べましょうか…?」

それぞれ食べたい料理を取り、好きなだけ食べた。
美味しいものを食べて満足したので、次はいよいよ…。

「お待たせしました、ケーキを用意しました」

待望のケーキを食べられると思うだけで、口の中は涎で溢れ返っている。早くケーキに食らいつきたい。

「それじゃいただきましょう。いただきます」

「いただきます…」

フォークで一口サイズにケーキを切る。そのまま口元へと運んでいき、口の中に放り込む。
口の中に含んだ瞬間、一瞬でケーキの美味しさの虜になった。
ちなみにケーキは苺のショートケーキ。甘過ぎない生クリームで。スポンジもふんわりしていて。しっとりしている。

「…美味しい。こんなに美味しいケーキを食べたのは初めて」

大袈裟な表現かもしれないが、私にはそれぐらい美味しいと思った。
美味しいものを食べて感動するとはこういうことなのかもしれない。

「俺もここのケーキは初めて食べたんですけど、めちゃくちゃ美味しいですね」

ってきり食べたことがあるのだとばかり思っていた。慧くん家の最寄り駅の近くにあるケーキ屋さんだから。

「そうなの?慧くんは食べたことがあるのかと思ってたよ」

「ずっと気になってたんです。いつも通る道にあるケーキ屋さんだったので。ただなかなかケーキを食べる機会がなくて。それこそ誕生日とか特別な時じゃないと食べる機会ってないじゃないですか。だからクリスマスというこの機会に是非食べてみたいなと思い、今回思いきって注文してみました」

慧くんの言う通り、特別な時じゃないとケーキは滅多に食べる機会はない。
だからこそ、特別な時には特別なものを食べたい。その特別なものを選ぶことが難しいが…。
難しい中で自分にとっての特別を見つけられた時、幸福感に満ち溢れる。
その特別を分けてもらえたことが嬉しかった。一緒に幸福感を味わえたから。

「そうだったんだね。一緒に食べることができて嬉しい。ありがとう」

「いえいえ。こちらこそです。また食べましょうね。違うケーキも食べてみたいので」

確かに他のケーキも気になるので食べてみたい。近所にあるので、お休みの日のおやつタイムに食べてみるのもいいかもしれない。

「そうだね。違うケーキも食べてみたいからまた食べようね」

「はい!是非。京香さんと一緒に食べたいです」
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