恋の微熱に溺れて…
「京香さん、僕と結婚してください…」
指輪を差し出しながら、私にプロポーズをしてくれた。
いつもみたいに“俺”ではなく、“僕”という一人称を使った。それだけ真剣な場面だからこそ、言葉も慎重に選んだのだと思う。
彼の言葉一つひとつで真剣さが伝わってきて、私は彼のプロポーズを承諾した。
「はい、喜んで。こちらこそよろしくお願いします」
私は彼が差し出してくれた指輪を受け取った。
そして箱の中から指輪を取り出し、自分の指に嵌めた。
「あとこれも。ちゃんと正式に夫婦になりたいので、婚姻届も貰ってきました」
どうやら自分が知らないところで、動いてくれていたみたいだ。
私はただ黙ってどうするのか待っていた。その間にまさかここまで動いてくれていたなんて…。
「慧くん、ありがとう。私、とっても嬉しい…」
二十八年間生きてきて、これまで何もない人生が私の当たり前になっていた。
それがまさかこんなにも素敵な旦那さんができるなんて。
人生どうなるかなんて分からない。この先ももっと楽しいことがたくさん待っているかもしれない。
「俺も嬉しいです。京香さんが俺のお嫁さんになってくれるのですから」
いつもの一人称に戻った。緊張が解けたのであろう。
先程までの緊張していた彼もいいが、いつも通りの彼はもっと素敵だなと改めてそう思った。
「早く婚姻届を出しに行きたいね。色々早く準備したいね」
これからやらなくてはいけないことが多い。両家を集めて顔合わせをしないとだし、友達にも報告して、式場を下見して…。
その前に婚姻届を提出して、会社に結婚したことを報告して…。
やらなければいけないことはたくさんあって大変だが、今が一番幸せな時なのでこれから色々楽しみだ。
「そうですね。早く婚姻届を提出したいですね」
目の前に置かれた一枚の紙。この一枚の紙を書いて提出するだけで、私の苗字は変わる。
今すぐにでも名前を書きたい衝動に駆られた。このまま書いてもいいかな?
指輪を差し出しながら、私にプロポーズをしてくれた。
いつもみたいに“俺”ではなく、“僕”という一人称を使った。それだけ真剣な場面だからこそ、言葉も慎重に選んだのだと思う。
彼の言葉一つひとつで真剣さが伝わってきて、私は彼のプロポーズを承諾した。
「はい、喜んで。こちらこそよろしくお願いします」
私は彼が差し出してくれた指輪を受け取った。
そして箱の中から指輪を取り出し、自分の指に嵌めた。
「あとこれも。ちゃんと正式に夫婦になりたいので、婚姻届も貰ってきました」
どうやら自分が知らないところで、動いてくれていたみたいだ。
私はただ黙ってどうするのか待っていた。その間にまさかここまで動いてくれていたなんて…。
「慧くん、ありがとう。私、とっても嬉しい…」
二十八年間生きてきて、これまで何もない人生が私の当たり前になっていた。
それがまさかこんなにも素敵な旦那さんができるなんて。
人生どうなるかなんて分からない。この先ももっと楽しいことがたくさん待っているかもしれない。
「俺も嬉しいです。京香さんが俺のお嫁さんになってくれるのですから」
いつもの一人称に戻った。緊張が解けたのであろう。
先程までの緊張していた彼もいいが、いつも通りの彼はもっと素敵だなと改めてそう思った。
「早く婚姻届を出しに行きたいね。色々早く準備したいね」
これからやらなくてはいけないことが多い。両家を集めて顔合わせをしないとだし、友達にも報告して、式場を下見して…。
その前に婚姻届を提出して、会社に結婚したことを報告して…。
やらなければいけないことはたくさんあって大変だが、今が一番幸せな時なのでこれから色々楽しみだ。
「そうですね。早く婚姻届を提出したいですね」
目の前に置かれた一枚の紙。この一枚の紙を書いて提出するだけで、私の苗字は変わる。
今すぐにでも名前を書きたい衝動に駆られた。このまま書いてもいいかな?