このドクターに恋してる
 宇部先生も今日は日勤らしいから、そろそろ帰宅する頃か、帰っている途中くらいだろう。
 どんな返事が来るかなと、そわそわしながら夕食の支度を進めた。
 熱したプライパンに野菜を入れようとしたとき、スマホがメッセージの受信を知らせる。
 今すぐに確認したいが、サッサと作ってしまおうと手を休めずに調理を続けた。

 できあがった回鍋肉と玉子スープをテーブルに並べ、冷凍保存していたご飯を電子レンジで解凍する。
 解凍を待つ間、スマホを操作した。
 電話で話したいから都合のよい時間を教えてほしいと宇部先生からのメッセージを確認して、返信をする。
 ゆったりとした気持ちで話したいから、食後の後片付けを終えるころの時間を希望した。
 宇部先生の了解というスタンプを見て、スマホをテーブルに置いてどう話そうかと考えながら食べた。

 希望した時間ピッタリに宇部先生は電話を掛けてきた。顔を見て話したいと言われたので、メイクを直してビデオ通話に応じた。
 自宅でリラックスしている時間とはいえ、メイクがよれた顔や素顔は見せられなかった。
 
「すみません、私の都合に合わせてもらって」
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