ねぇ、好きになってよ、僕だけのお姫様。

「変態じゃないよ。ていうか、下着姿までしか見てないし…」


……っや、十分変態だわっ!、と言い返そうとして顔を上げた途端、男の人の目と視線がぶつかった。


急にあたりの気温が下がった気がするほど、静かに燃えている赤い瞳に圧倒され、言葉を発することができない。


恐怖という言葉がこれほど似合う人はいないだろうってくらい、存在しているだけで人を殺せそうな雰囲気をまとっている。


てか私って何でここに連れてこられたの?もしかして殺される?


「殺すわけないじゃん、そんなに怖がらないで」


っだから、その言葉が怖いのよ……


あ、そういえば…


「あの、な、何で私の名前を…っ」


「うーん、何でだろうね。
 なんとなく?」


は、何となくってどゆこと?
なんかヤバい人な気がする……


「あのね、りのちゃんには僕と一緒にこの家に住んでほしんだ」


「え?」


「だから、ずっと一緒にいよ、ってこと。
 死ぬまで、ずっと」


やっぱりヤバい、いやかなりヤバい人じゃんっ
どうしようっ……
早く逃げないと一生出れなくなる、そんな予感がするんですがっ⁉︎
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