10人家族になりました!
自己紹介と家族会議
「おっと、その前に自己紹介もしなきゃだな」
ワッハッハと笑いながらパパが言うと呆れながら
「それじゃあ普通の自己紹介をしても面白くないし、せっかくだから初対面の印象も言いましょ!」
怜姉がそう提案すると、柚姉が即ノリノリで「賛成〜!!」と手を挙げた。
「おもしろそうじゃん! 第一印象ゲーム、的な?」
「へぇ、楽しそうだね」
お義母さんが笑ってくれて、朱莉さんの子どもたちも、ちょっとだけ表情がやわらかくなった気がした。
「じゃあまずはうちから行くね」
柚姉がソファに座り直して、手を挙げる。
「柚です! 高1! 趣味はダンス、特技もダンス! 第一印象は〜……」
ちょっと考えてから、笑いながら理人くんたちを見る。
「理人くんは、マジで落ち着いてて大人っぽ!失礼かもだけど無愛想って感じ!? 綾人くんはうちと同じ空気を感じる〜!!」
「俺もダンスやってるー!!」とにっこにっこの笑顔で綾人くんが手をあげてる。
「次、詩!」
「は、はいっ! 早坂詩です! 小学五年生! 趣味はお菓子作りとゲームです! えーと、理人くんは……なんか、かっこいい! 綾人くんはすっごいフレンドリー?結斗くんはちょっとシャイ?」
「あー、分かる〜」と柚姉がうなずく。
結斗くんは「そんなことないよ」と不貞腐れちゃった。綾人くんから「シャイボーイー!」ってからかわれてる。
「依!」
「えっと、依でーす!!
お菓子が好きです。よろしくねー!
あっ、お絵描きも好きー!!」
最後にピース✌️サイン
「「かわいい〜!!」
「次、怜」
「怜です。高校一年生、ピアノをやっています。趣味は読書と、作曲。第一印象……理人くんは、頼りになりそう。綾人くんは、フレンドリーで観察力がありそう。結斗くんは人見知りなのかな?郁斗くんは……」
怜姉がそっと目を細めて、隣にちょこんと座ってるいっくんを見た。
「……かわいい」
「うん、わかる!」私もすかさず相槌。
いっくんはキョトンとしながらも、お菓子のかけらを握っていた。
ー 理人 side ー
「じゃ、今度はこっちの番だな」
母さんが俺と綾人を見る。「二人とも、ちゃんとごあいさつ」
「……はい」
俺が口火を切った。
「理人です。高校1年生。趣味はピアノ。怜さんとは、実はコンクールで何度かお見かけしてて……今日、同じ家に住むと知って驚いてます」
怜が、少しだけうなずいて微笑む。やっぱり、あの笑い方はずるいと思う。
「印象は……柚さんは、すごく明るくて盛り上げ上手。詩ちゃんは、元気で、人懐っこいと思う。依ちゃんも元気」
しらーっとした視線が隣から飛んできて居心地がわるかった、、。
「、、綾人、次」
詩 side ー
「……綾人です!理人の双子で同じく高1。」
言いながら少し照れたように笑う綾人くん。雰囲気としては柚姉と一番近い、明るくてオープンな感じ。
「ダンスやってます!印象は…… 柚さんは話しやすそうで、一緒に踊ったら楽しそう! 詩ちゃんは、妹にしたいタイプ! 依ちゃんは……んー、絵が上手そう! 怜さんは……なんか、ピアノのオーラがすごかった!」
「おぉ〜、褒められた!
今度一緒におどろー!!
ってか、オーラってなに!?」と柚姉が笑う。
「次、結斗だよー」
「、、、結斗です。5歳です。よろしくね」
顔を真っ赤にして隠れちゃった!
かわいいー!!
「朱莉です。趣味は……料理かな。まだまだ未熟なお母さんだけど、これから少しずつ、みなさんと仲良くなれたらと思ってます」
それを聞いて、お父さんが満足げにうなずいた。
「お父さんの番だよ!」
「よし、ワシか!」
パパがどーんと前に出て、胸を張る。
「早坂一!46歳!この家の大黒柱!趣味は釣り!特技は人の顔を三日で覚えること!」
「で、第一印象は?」
私がニヤニヤしながら聞くと、パパはうーんと唸ってから、
「郁斗くんは……天使! 理人くんは無愛想! 綾人くんは……顔に出るタイプで分かりやすい!結斗くんはもっと話してみたいな!朱莉さんは……うちに来てくれてありがとう!!!」
「ストレートすぎるわよ、一さん」
朱莉さんが苦笑して、でもその表情は、どこか安心したように見えた。
——それから、みんなで笑って。
ちょっとだけ、距離が近づいた気がした。
「よしっ!じゃあこのまま“家族ルール”決めよう!」
と、父が張り切って立ち上がった。
「ルールその1! 朝の挨拶は必ずする!」
「ルールその2! お風呂の順番はじゃんけんで決める!」
「ルールその3! 月に一度は“家族イベント”を開催する!」
「急に文化祭のノリなんだけど!!」
「でも、なんか楽しそうかも」と朱莉さんが微笑むと、場がまたちょっと和んだ。
ツッコミが飛び交って、笑いがあふれる。
こうして、“ふたつの家族”が、“ひとつの家族”になっていく。
ワッハッハと笑いながらパパが言うと呆れながら
「それじゃあ普通の自己紹介をしても面白くないし、せっかくだから初対面の印象も言いましょ!」
怜姉がそう提案すると、柚姉が即ノリノリで「賛成〜!!」と手を挙げた。
「おもしろそうじゃん! 第一印象ゲーム、的な?」
「へぇ、楽しそうだね」
お義母さんが笑ってくれて、朱莉さんの子どもたちも、ちょっとだけ表情がやわらかくなった気がした。
「じゃあまずはうちから行くね」
柚姉がソファに座り直して、手を挙げる。
「柚です! 高1! 趣味はダンス、特技もダンス! 第一印象は〜……」
ちょっと考えてから、笑いながら理人くんたちを見る。
「理人くんは、マジで落ち着いてて大人っぽ!失礼かもだけど無愛想って感じ!? 綾人くんはうちと同じ空気を感じる〜!!」
「俺もダンスやってるー!!」とにっこにっこの笑顔で綾人くんが手をあげてる。
「次、詩!」
「は、はいっ! 早坂詩です! 小学五年生! 趣味はお菓子作りとゲームです! えーと、理人くんは……なんか、かっこいい! 綾人くんはすっごいフレンドリー?結斗くんはちょっとシャイ?」
「あー、分かる〜」と柚姉がうなずく。
結斗くんは「そんなことないよ」と不貞腐れちゃった。綾人くんから「シャイボーイー!」ってからかわれてる。
「依!」
「えっと、依でーす!!
お菓子が好きです。よろしくねー!
あっ、お絵描きも好きー!!」
最後にピース✌️サイン
「「かわいい〜!!」
「次、怜」
「怜です。高校一年生、ピアノをやっています。趣味は読書と、作曲。第一印象……理人くんは、頼りになりそう。綾人くんは、フレンドリーで観察力がありそう。結斗くんは人見知りなのかな?郁斗くんは……」
怜姉がそっと目を細めて、隣にちょこんと座ってるいっくんを見た。
「……かわいい」
「うん、わかる!」私もすかさず相槌。
いっくんはキョトンとしながらも、お菓子のかけらを握っていた。
ー 理人 side ー
「じゃ、今度はこっちの番だな」
母さんが俺と綾人を見る。「二人とも、ちゃんとごあいさつ」
「……はい」
俺が口火を切った。
「理人です。高校1年生。趣味はピアノ。怜さんとは、実はコンクールで何度かお見かけしてて……今日、同じ家に住むと知って驚いてます」
怜が、少しだけうなずいて微笑む。やっぱり、あの笑い方はずるいと思う。
「印象は……柚さんは、すごく明るくて盛り上げ上手。詩ちゃんは、元気で、人懐っこいと思う。依ちゃんも元気」
しらーっとした視線が隣から飛んできて居心地がわるかった、、。
「、、綾人、次」
詩 side ー
「……綾人です!理人の双子で同じく高1。」
言いながら少し照れたように笑う綾人くん。雰囲気としては柚姉と一番近い、明るくてオープンな感じ。
「ダンスやってます!印象は…… 柚さんは話しやすそうで、一緒に踊ったら楽しそう! 詩ちゃんは、妹にしたいタイプ! 依ちゃんは……んー、絵が上手そう! 怜さんは……なんか、ピアノのオーラがすごかった!」
「おぉ〜、褒められた!
今度一緒におどろー!!
ってか、オーラってなに!?」と柚姉が笑う。
「次、結斗だよー」
「、、、結斗です。5歳です。よろしくね」
顔を真っ赤にして隠れちゃった!
かわいいー!!
「朱莉です。趣味は……料理かな。まだまだ未熟なお母さんだけど、これから少しずつ、みなさんと仲良くなれたらと思ってます」
それを聞いて、お父さんが満足げにうなずいた。
「お父さんの番だよ!」
「よし、ワシか!」
パパがどーんと前に出て、胸を張る。
「早坂一!46歳!この家の大黒柱!趣味は釣り!特技は人の顔を三日で覚えること!」
「で、第一印象は?」
私がニヤニヤしながら聞くと、パパはうーんと唸ってから、
「郁斗くんは……天使! 理人くんは無愛想! 綾人くんは……顔に出るタイプで分かりやすい!結斗くんはもっと話してみたいな!朱莉さんは……うちに来てくれてありがとう!!!」
「ストレートすぎるわよ、一さん」
朱莉さんが苦笑して、でもその表情は、どこか安心したように見えた。
——それから、みんなで笑って。
ちょっとだけ、距離が近づいた気がした。
「よしっ!じゃあこのまま“家族ルール”決めよう!」
と、父が張り切って立ち上がった。
「ルールその1! 朝の挨拶は必ずする!」
「ルールその2! お風呂の順番はじゃんけんで決める!」
「ルールその3! 月に一度は“家族イベント”を開催する!」
「急に文化祭のノリなんだけど!!」
「でも、なんか楽しそうかも」と朱莉さんが微笑むと、場がまたちょっと和んだ。
ツッコミが飛び交って、笑いがあふれる。
こうして、“ふたつの家族”が、“ひとつの家族”になっていく。