1日限りのニセ恋人のはずが、精鋭消防士と契約婚!?情熱的な愛で蕩かされています
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キッとした表情で結都に提案してくる紗彩。
いつもはふんわりとしてつかみどころがないように見えるのに、ときおり別人のような表情を見せる。
パーティーの日の愛らしい姿。そんな装いでも男性相手に一歩も引かない勇ましさがある。
今もそうだ。
母親の病室で甘えん坊らしい表情を見せたかと思えば、仕事に関しては大胆な一面を見せてくる。
(ほんとに飽きないな)
これまで知り合った中に、結都を退屈させない女性がいただろうか。
同期の三枝たちが話しているのを聞くと、女性に頼られたり甘えられたりすると嬉しいそうだ。
かわいらしさだけを相手に求めるのは、結都の性格には合いそうにない。
結都は紗彩のことをもっと知りたいと思うようになっていた。
だが今のところふたりの関係は、消防士を続けるために会社への援助を約束したことで成り立つ政略結婚だ。
相手が紗彩でよかったと思う反面、もうひとつの事実を伝えていないことが悔やまれる。