ご先祖様の力を借りて。
「すまん、遅れたー」

「遅いよー」

「先生が遅れるなって言ったんじゃん」

「すまんすまん」


先生は軽く謝ると、クラスの人たちを集める。

クラスの人たちは会話を中断して、すぐに集まった。

先生は生徒の人数を確認してから、話し出した。


「急に来てもらってすまんなー。最近妖も強いし、戦闘訓練したほうがいいと思ってな」

「戦闘訓練かー」

「勉強よりはマシか……」


戦闘訓練……術を使う訓練になるし、ちょうどいい。

雷華様の術は今まで使うことが少なかった。

他のご先祖様の術を使っていたし、使う機会が少なかった。

使い方は教えてもらっていたけど……

私はいい機会だと考えて、雷華様を憑依させる。


「それじゃ、始めー」

「「「はーい」」」
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