ご先祖様の力を借りて。
先生の合図で、授業が始まる。

クラスの人たちは体育館内に散らばって、それぞれ術を使い始めた。

私も角に移動して、術を使う。

まずは雷で攻撃……うん、聞いていた通りだ。

手からバチバチッと雷が出ている。

離れたところにも当てられるみたいだけど……狙うのが難しいけど、当てられるね。

何度か試してみると、コツを掴んだみたいで上手く当てられるようになった。

今度は守れるかだけど……雷華様は試したことがないみたいで、やり方を教えてもらっていない。

どうしようか……とりあえず、雷で壁を作ってみる。

……攻撃は弾けそうだけど、私も触れない。

流石にこれは使えないか……

少し落ちこみながら、雷の壁を消す。

でも守れないなら、どうすればいいのか。

しばらく考え込んでみたが、何もアイデアは出てこない。

ふと前を見てみると、身体強化の術を使って早く走っている人が目に入った。

なんとなく観察していると、思いつく。

そうか、当たらないように避ければいいのか。

当たらなければ、守る必要はない。

私は早速試してみる。

動きを早くする……雷を体に纏わせて補助する?

……だめだ、外に雷が出てしまう。

苦戦していると、雷華様が教えてくれた。
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