今日は我慢しない。


 そのとき、ヴヴッ、と俺のスマホが振動した。

 見ると、三条から。


 【駅ついたよ】


「……はやく連絡した方がいいんじゃない?」

「……」

「誠太」


 母さんは俺と向き合って肩に手を置いた。


「わかるわよね」

「……」


 〝知らねーよ〟って、振り払ってしまえばいい


 もう嫌なんだよ

 家族のために身を削るのは

 俺は俺の人生を好きなように生きていいんだって

 三条を知って、そう思うようになった

 だから俺は今日、何が何でも三条の元に行く


 ……つもりだった。


 つもりだったのに


 いつからだ

 母さんがこんな顔するようになったのは


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