人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
 勇朔さんが作っておいてくれた夕飯はどれも美味しい。さすが料理上手な勇朔さんだ。
 バランスの良い和食をいただいていると、勇朔さんが口を開いた。

「今日も少しデータベースを触ったのですが、〝千歳〟を見つけることはできませんでした」

 勇朔さんはそう言って、私に頭を下げた。

「本来の業務で手一杯で、なかなか〝千歳〟探しに時間を割けていないのが現状です。力になりたいと言ったのに、申し訳ないです」

「全然大丈夫ですから!」

 慌てて両手を目の前で振る。勇朔さんは困ったような笑みを浮かべた。

「私も官舎に入居させてもらったわけですし、〝千歳さん〟探し、頑張ります」

 意気込んで言うと、勇朔さんは「はい」と少しだけ表情を和らげた。
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