募る想いは果てしなく
「まだ飲みたい」
「やめとけ。明日に響くぞ」
「早坂クン真面目」
「つーか風呂沸いたんじゃねえの? 入れよ」
「私がお風呂に入ってる間に帰るつもりでしょ」
「話聞いたら帰るって言っただろ」
「帰ったらわたしビール飲んじゃう」
「……わかったよ」

 しつこさに定評のある私が勝利をもぎ取りました。
 先に折れてくれたのは早坂の方だった。

 それからの流れは早かった。

 時間は既に深夜1時。
 順番に入浴してからベッドの中に潜り込んだ。
 早坂には来客用の毛布を渡してある。
 ソファーで寝るとか言い出したから、隣で添い寝はいかがでしょうかと冗談交じりに誘ってみた。めっちゃ嫌そうな顔された。そこまで嫌がることないのに。
 まあ、さすがに私も抵抗はあるけど。

 恋愛感情を持たない男女が、ひとつのベッドで一緒に寝ること。
 最近はソフレなんて言葉が流行ってるけど、倫理的にどうなんだろう。私にはわからない。

 それでもひとつ、ハッキリと言えること。
 もし早坂と一緒のベッドで寝たとしても、絶対に何も起こらない。
 その自信だけはある。

 過ちなんてありえない。
 男女の関係になんて絶対にならない。
 そう断言できるほど、私は早坂を信頼していた。
 彼とこれまで築き上げてきた友情は決して壊れないと、そう信じて疑わなかったから。
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