募る想いは果てしなく
「……店舗業績は上がっていると、菅原エリアから伺っています」
「業績は安定していますが、職場環境が改善できていない事実は変わりません。……私も、スタッフの皆と仲が良いので、どうしても厳しい口調での指示ができなくて。スタッフ間との連携に、正直やりづらい部分があります。甘えた考えですけどね」
人の上に立つ人間が部下を叱咤できない。
それは確かに問題がある。
けれど七瀬の言う甘えの部分も理解はできる。
だから深くは追求しなかった。
「彼女達が業績に無関心なのも問題だと思って」
「公私混同が激しいと、ワークライフバランスも乱れますから」
「はい。だから意識改善から始めたくて。現場で直接指示をくれる男性がいるだけで、職場の雰囲気も変わるはずですから」
「……なるほど」
男性社員の起用は、組織の持続的な成長に不可欠な要素だと聞いたことがある。
「女性スタッフと女上司が、連携を取りやすい環境であること自体は悪いことじゃないんです。でも、仕事に対する緊張感がなければ怠慢化するだけです。……本当は、男性店長が駐在してくれるのが理想なんですが」
苦笑いで七瀬が言う。
店長が不在の理由を、彼女は深く語らなかった。
彼女自身も詳細は知らないのかもしれない。
けれど店長不在の間、本部は七瀬を"サブマネ兼店長代理"として全ての業務を押し付けたんだ。臨時でヘルプ要員を派遣することもなく。
その上、職場環境の怠慢化。
女性の職場特有の、人間関係の問題。
七瀬の負担が大きいのは目に見えて明確だった。
「業績は安定していますが、職場環境が改善できていない事実は変わりません。……私も、スタッフの皆と仲が良いので、どうしても厳しい口調での指示ができなくて。スタッフ間との連携に、正直やりづらい部分があります。甘えた考えですけどね」
人の上に立つ人間が部下を叱咤できない。
それは確かに問題がある。
けれど七瀬の言う甘えの部分も理解はできる。
だから深くは追求しなかった。
「彼女達が業績に無関心なのも問題だと思って」
「公私混同が激しいと、ワークライフバランスも乱れますから」
「はい。だから意識改善から始めたくて。現場で直接指示をくれる男性がいるだけで、職場の雰囲気も変わるはずですから」
「……なるほど」
男性社員の起用は、組織の持続的な成長に不可欠な要素だと聞いたことがある。
「女性スタッフと女上司が、連携を取りやすい環境であること自体は悪いことじゃないんです。でも、仕事に対する緊張感がなければ怠慢化するだけです。……本当は、男性店長が駐在してくれるのが理想なんですが」
苦笑いで七瀬が言う。
店長が不在の理由を、彼女は深く語らなかった。
彼女自身も詳細は知らないのかもしれない。
けれど店長不在の間、本部は七瀬を"サブマネ兼店長代理"として全ての業務を押し付けたんだ。臨時でヘルプ要員を派遣することもなく。
その上、職場環境の怠慢化。
女性の職場特有の、人間関係の問題。
七瀬の負担が大きいのは目に見えて明確だった。