募る想いは果てしなく
 さすがの私も一瞬固まる。
 それは恐らく、誰もが突っ込みたくても言えなかった事。
 でもかなえちゃんは違った。
 何の躊躇いもなく、直球でぶつけてきた。

 確かに私と早坂は仲がいい。
 立場上、一緒にいる時間も多い。
 就業後に飲みに行ってることも、スタッフ全員が知っている。

 だからって別にやましい事なんてない。
 それは彼女達もわかってる。
 私と早坂の色恋なんて、誰も本気で思っていない。
 むしろ何かがあってほしい、それが本音だろう。

 その証拠に、「かなえちゃん攻めすぎ!」なんて言いながら、むしろ「もっとやれ」的な態度で、彼女達は場を盛り上げようとしてる。

「逆に聞くけど、かなえちゃんは早坂マネのこと、どう思ってるの?」

 私だってやられっぱなしではない。
 ひやかしの対処法くらいわかってる。
 自分にされた質問を相手に返す。それだけの簡単なお仕事だ。

「えっ? わ、私ですか!?」

 ほら。急にネタを振られたかなえちゃんは、案の定動揺してる。
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