募る想いは果てしなく
「それに、セックスも。遥は何度抱いても綺麗なままで可愛い。本気で感じてくれて、可愛い声で啼いてくれるからたまんない。――ああ、安心してね。妻とはセックスレスだから。もう抱きたいとすら思わないよね、あんなの」
「やだっ、手、離し……ッ」
「ほら遥、ちゃんと俺に謝って。悪いことをしたらごめんなさいでしょ? 謝ってくれたら、またたっぷり愛してあげるから。意地張ってないで、俺のところに戻っておいで」

 優しい口調で諭されても、私の意志は揺らがない。
 むしろ嘘をついていたのはこの人だし、お前が私に謝れよと言いたくなる。

 どうにかして、この状態から抜け出さないと。
 彼が退けてくれないなら、自分でどうにかするしかない。
 でも、どうすればいい。
 この絶望的な状況を覆す何かがあれば――

「……?」

 何気なく片手を動かした時。
 指先に固い感触がぶつかった。
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