少女と過保護ーズ!!続
「ハイネのお父さんとお母さんがハイネを連れてってたら、俺達はお前に出逢えなかった。大事な妹に」

「っっっっ‼」

「チビネ。チビネのお父さんとお母さんは、チビネが願っても連れて行かなかったと思うぞ」

「・・・ど・・・して?」


やっぱりあたしは邪魔だった・・・・?


「お前は前に進む。そして誰よりも幸せになる。そうわかってたから」

「そ・・・んなのっっ‼」


未来なんて誰にもわからない‼

ギッといい加減なことを言う蓮くんを睨む。


「わかるよ」

「八雲さんまで‼」

「出逢えたじゃないか。俺達」

「っっっっ‼」


八雲さん。


「大好きだぞ‼チビ姫‼」


ハゲさん。


「俺達と出逢うために頑張って生きてくれてありがとな、チビ姫」


・・・・ゴブさん。


「ハイネは?俺と出逢えて幸せじゃない?」

「そんなのっ‼」


首をおもいっきり横に振る。


「幸せだ‼」


八雲さんに出逢えてからずっと‼


「俺達は?」


麻也が心細そうに聞いてくる。


「幸せだよ、幸せすぎるくらい」


こんな日がずっと続けばいいと。

失うことが怖くて泣けるほど。

本当にね、皆に出逢えてそんな気持ち忘れてたんだよ。

だって朝御飯を皆で食べるのは大好きだし。


ハゲさんとゴブさんと買い出しに行くのも、井岡と有馬、皆とする花いちもんめも大好きなんだもん。

皆が大好きだから、今幸せだよ。


「俺達とこの先も生きていくぞ、チビ。チビの両親の分も笑って泣いて、怒って喜んで。全力で」

「・・・竜・・・・希さ」


仁王立ちで、胸を張り太陽のように笑う竜希さん。

雨に濡れて、真冬で寒いのに・・・皆でくっついてるから、抱きしめあってるから暖かい。


『父・・・・??母・・・・??』


最後に触れた両親はーーーーーー冷たかった。

あたしも死んでたら、この暖かさには出逢えなかったんだね。


「ハイネ」

「チビ」

「チビ助」

「チビネ」

「ハイネ」

「「「「チビ姫」」」」


名を呼ばれ、皆の顔をしっかり見て、あたしは笑う。

多分、生まれてから一番の笑顔で。


「生きる‼生きてやる‼もうこうなったら100才まで生きてやるんだからっ‼」


吠えた。

父、母に届くように。

天に向かって‼


「ハイネ」


八雲さんがそれはそれは嬉しそうに笑ってくれる。


生きたい。


この人と皆とずっと一緒生きたいーーーーーーーー。


見つめあってれば


「良く言ったぁぁぁぁぁ‼さすが俺の妹‼」

「"俺ら"の‼」


竜希さんの言葉を訂正する麻也。


「俺も入れろーーーーーー‼‼」


1人だけ離れてた竜希さんが、団子になってるあたし達に向かって、バッと両手を広げて飛んだ。


「無理無理無理‼」

「バッ‼来るんじゃねぇよ、竜ちゃん‼もう満杯・・・・」

「おわわわ!危ねっっ‼」

「竜くん‼」

「「「「わぁぁぁぁぁぁ!?」」」」


ドスッ‼‼


グラッ‼‼‼‼


「「「「「「「「「んげっっ!?」」」」」」」」」


グラァッッ‼

傾く。


「ほああああああ!?」

「ハイネ‼」


ビターーーーーーンッ‼

・・・・・・・水溜まりの出来たアスファルトに皆で転がったのだった。


なんとも"黒豹"・・・・あたし達らしくて。

あたし達は汚れるのも構わず、笑い転げた。

さっきまでの重い雰囲気はもうどこにもなかったーー。
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